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    2008

05.14


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足の甲に ハサミが ささった

ドンって、音がして辺りが真っ白になった
繋がっていた日常が途切れる
昨日の次は今日
今日の次は明日
ずっと、続いて行くはずなのに 何も見えなくなった

周りの世界が遠ざかって行く・・・・
あなたの姿が遠ざかって行く・・・・

見えるのは鋏の鈍い光だけ
足の甲で震える銀色の光だけ

感じなかった痛みが
ゆっくりとはいのぼり私を侵食する
お腹を 胸を 首を 頭を・・・・

何も考えられない
すべてがからっぽ
あなたを好きだった事も
手で握れるほどに確かだった愛なのに
今は・・・・
揺するとカラカラと外れたネジの音がする

鋏を抜いて訪ねて行こう
私の愛した人の所へ
血を混ぜ合わせて
陶酔に浸りたい
酔いしれてすべてを捨て去りたい

でも まず その前に

足の甲から「鋏」を抜かないと

ああ、この悲鳴を聞かないで
耳をふさいでて
決して 決して・・・・
私の声を聞かないで


Category: 物語
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    2008

05.11

アリス


Hellfire Society - "Mad About You" (music video)





うさぎを追いかけて穴に落ちた
時間が巻き戻されて世界がぐんにゃりと曲がった

どうしたの どこからきたの
どこへいってたの
なんでいなくなったの

いなくなってないよ
ここにいるよ
ずっといたよ

うそうそうそつきうそばっかり
死んじゃったのに
死んじゃったのに
おいていったのに
もういないのに

ううん 生きてても同じでしょ
ほんとの事教えたとたんに
ぴょん、と跳ねて
ひゅううううっと駈けて
いなくなる
届かなくなる
見つからなくなる
喋らなくなる
視線を合わせなくなる
捕まらなくなる

おいてけぼり
おいてけぼり
おいてけぼり

もう 起こさないで
ずっと眠っていたいの
穴の中でまるくなって
小さくなって
春と夏と秋が通り過ぎて
心が凍えてしまう季節がくるまで





Category: 物語
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    2008

02.07

21の冬


 僕が彼女に出会ったのは大学三年の冬の事だった。大学に進学してすぐに父が急逝したために、僕は夜の時間のほとんどを、飲み屋のバイトをして過ごしていた。水商売があっていたのか、いつの間にか、実入りのいい店へ移動し続けているうちに、ハプニングバーの黒服をするようになっていた。夜の世界は、僕にとっては住み心地のいい青いライトで照らされた水槽の中で、ただ、たゆたっているだけで生きていける。
 生きるためと学ぶために、バイトをしてるのに、目的以上の金が入ってくるようになり、一年もたたないうちに、休みの日には、ほかの店でちょっと遊んだりしてしまうほどになった。同級生とは一線を隔した時間が、心地よく、21年間被って過ごした、昼間のいい子の顔の方が、無理をしているような気になっていた。まだ、まだ、物知らずのひよっ子にすぎなかったのに、錯覚とは怖いものだ。そして、僕は、彼女に会った。






 休みの日に通う、別のパプバーで、出会った彼女は、そんな場所にそぐわない、清楚なスーツ姿だった。年は30歳後半だろうか。どうして、こんな場所に紛れ込んでしまったのか。あまりにも目立っているので、一人で来ている男性が次々と彼女の横へ座っては声をかけて行く。おそらくは、カップルで入れる部屋に一緒に移動しようと誘っているのだろうが、彼女は堅い頬を緩めようとはせず首を振り続けた。
 一通りの男性が誘ってしまうと、彼女はポツンと取り残された。それから、どうするつもりなんだろう・・・と、一番壁際のスツールの上で、彼女を見つめていた僕の方へくるりと身体を回した。ぶしつけな視線に気が付いていたのだろう。斜めになって壁に寄り掛かっている僕をまじまじと上から下まで念入りに眺めまわした。






 ずっと、見ていたんだから、見られても文句の言いようがない。お互いの視線が絡み合って、みつめあう。彼女から見れば、今まで彼女を誘おうとしてた男たちと違って、僕なんか子供も同然だろう。だが、しばらく見つめあっただけで、一言も交わさないうちに、彼女の傍に行くべきなのだと分かった。
 別に、彼女が視線や態度で誘った訳でも無く、そばへ来ていいと示したわけでもなかったのに、当たり前のように立ち上がり、当たり前のようにその隣に座った。だから、どうという事もなく。ただ、並んで座って飲んでいるだけだったんだけど・・・。






 その日のうちに、ホテルへ行った。

 彼女は、移動する道の途中で僕に「縛られたい」と、打ち明けた。後から思うと彼女はいったい僕をなんだと思っていたんだろう、と、すごく不思議になる。僕は背こそ、まあまあ高かったが、取り立てて人目を引くような容姿って訳ではない。つまり、どこから見てもただの20歳の男だったのだ。
 そんな男をひっかけて、いきなり「縛られたい」と要求したって、「縛れる」わけがあるはずない。あるはずないんだけど、偶然にも、僕はそれが可能な男だった。去年から勤め始めた自分の職場で、ハプニングの手伝いをするために、マスターがママを使って僕にある程度の縛りやプレイの手ほどきをしてくれていた。

 彼女は、昨年の秋に夫を亡くした未亡人だった。子供はいない。そして、彼女は、自分を縛ってくれる男を探しに決心して夜の街へ出てきた。それも、出てきたばかりの一日目。そして、拾った僕が一緒にホテルへ行く初めての相手。あまりに出来すぎだろう、それは。絶対、嘘に違いない。そう、思いながらも、やっぱり、嘘ではないだろうと云うのが、短いながらも夜の街で生きてきた僕の勘だった。





 一番近くにあるSMが出来るホテルへ連れて行った。言われるがままに縄をかけてやり、ベッドへ転がすと、彼女はじっと黙っておとなしく横たわっている。その横に座ったまま僕は、彼女を見つめた。目をつぶっておとなしくしている彼女の腕は後ろにくくしあげられている。その指が時々もぞもぞと動く。だんだんと色が変わってきて、だんだんと痺れてきて、だんだんとつらくなる。
 だが、彼女は動かなかった。動くのは後ろで縛られた掌の先だけ。そこだけがまるで生きているかのように、そこだけがまるで彼女自身だというように白くて細い美しい指は、彼女の苦痛を表してひらひらと動く。何かをつかもうと、ひらめき、抑え込んだ苦痛を発散しようとうごめく。





 大学を卒業するまでの一年間。僕は彼女と遊んだ。十日に一度、そのホテルへ行き、彼女を縛り、好き勝手した。主人とか奴隷とか、愛とか、恋人とか、全く無関係の無秩序な関係。セックスどころか、キスもしなかった。言葉すらほとんど交わさなかった。入口で待っている彼女を部屋に連れ込んで、服を脱がせては縛る。彼女はほとんど抵抗せず、かといって、従う訳でもなく、ただ淡々と身体を差し出してきた。
 縄が体に回り、締め上げ、身動きがならなくなってくると、彼女の身体はピンク色に色づいてくる。まるで、人形のように無表情にじっと固まっていた身体がほどけてくる。あえぎ、息づき、ほころび、膨らみ、花開くその様を、僕はいつもじっと見つめた。
 足を開かせる時だけ、彼女はいつもあらがった。

「恥ずかしい。」

 顔も頸筋も身体もまっかにして、厭がる。そこを膝を使って無理やり押し開き縄をかけて、もっとあからさまにむきだしにする。すっかり濡れそぼった彼女の花が、息づいてゆっくりと開いていく様を鑑賞し、それから、軽く触れてやる。手が近づいてくる気配に、彼女は息を呑み、身体を硬直させる。そして、その瞬間を待つ。僕の指先が触れ、痙攣と共に自分が達する瞬間を・・・。





 あなたが卒業したら、もう、こない。最初からそう云う約束だったから、別れらしい別れもなかった。自分の中でこれが最後だなと想い。彼女も何も言わなかった。ただ、最後に縄を解いていく時に彼女の瞳から涙が一粒こぼれた。僕がいなくなることを惜しんだ涙じゃなかった。相手もそれを知っていたし、僕も知っていた。逢瀬が三回目になった時に、彼女のために買った縄を揃えて巻くと、軽く結んで僕は横たわる彼女の傍に並べた。
 
 冬になるとその事を思い出す。僕は、あの後、新しい縄を何度も買った。

Category: 物語
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    2007

12.19

エンドレス



まず小指
それから薬指
ぞして中指
もったいぶって人差し指 
最後は念入りに親指

茂った葉が落ちた後に枝を払った木のように
まあるくなったその掌を
押さえつけて
包丁を押し付ける

ぶつっ・・・と皮膚が裂け
ぐにゅううううっと肉が軋み
ごりごりと骨が鳴る

指のように簡単には終わらない

ごりごりごりごり・・・
鉄さびの臭いの中
世界が暗転し
足元の地面がたわむ
身体が床に叩きつけられる時
暗い穴の中へ
意識は速度をあげて
収縮しながら引きずり込まれる

落とした包丁がどんっと鈍い音を立てて
足の甲に突き刺さると
悲鳴の中に
ようやく夢は終わる

しかし 手首はまだついている

だから

また 機会のある時に
切り落とさねばならない





Category: 物語
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    2007

12.17

御伽噺・26



髪の長いお姫様 美しい乙女を見つけた
微笑みと白い手で城の奥に誘い込む
石と氷と鎖で出来た
寒い寒い城の奥へ

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じゃらじゃらと鎖を鳴らして
鞭の響きを聞くがよい
叫び声と泣き声とかすかに聞える呻き声・・・
間にはいる合の手の懇願さえも心地よく

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望んで城に迷い込み
私の手を掴んだ以上は
決してその手を離しはしない
私の足に取りすがり
泣いて許しを請うがよい

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寒さに凍えるその肌に
熱い蝋火を滴らせ
甘いうめきをしぼりとり
くねる身体をいとおしむ

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骨に喰いこむ手枷足枷
肉を削ぎ 骨を鳴らす
その悲鳴を紡ぎだす
とろけるような唇にくちづける

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愛してるよ 私の乙女
愛してるよ 未来永劫
命が尽きるまで 共に
地獄をさまよい続けよう 共に


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Category: 物語
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    2007

11.28

ひみつ






鍵を掛けられる小箱に詰めて
決して、決して、開けられないように
閉じ込める

闇夜の道を辿って
森に埋めに行こう
深く深く穴を掘って
埋め戻した後を落ち葉で隠す・・・

埋めた事を忘れてしまおう
持っていた事も
全部全部無かった事に

けれど

秘密は箱の中で増殖する
行き場がなくなってお互いに共食いする
己の足を食べているように
ぶつぶつと泡を吹いて
くねる・・・

森の奥で聞こえないはずの悲鳴が
胸に響く
喰い散らす
ぽっかりと空いた空洞を

あの小箱を取り出す日を
手繰り寄せるために
私の手は血だらけになる 



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Category: 物語
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    2007

10.21

18の秋


 18歳という歳は、もう大人だと思い込みたい自負と、経験の無さを知られたくないと思う薄っぺらなプライドの狭間に過ぎていったと思う。一学年下のクラブの後輩の、憧れに縁取られた何の疑いも無い笑顔を、泣かせてみたいと思わずにはいられない欲望。それを、自然に表現するほどは、経験もなく、度胸も無かった。それでも、彼女のすらりとした立ち姿に欲望を振り向けてみたい・・・。そんな思いは抑えがたいほどに僕を支配して、居ても経ってもいられないような気持ちにさせるのだった。
 ちょっとした、冷たいそぶりや、残酷な言葉に涙を浮かべながらも、どこかもじもじとした様子で擦り寄ってくる彼女の瞳の中に、明らかな被虐の願望を見たのは、僕の思い込みだけじゃなかったはずだ。


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 どういう話からそんな事になったのか、もう記憶に無い。
「見せて欲しい。」
 その言葉に、真っ赤に染めた頬をためらいとともにうなずいた彼女も、いつ人が通るか分からないような、通りの壁に、僕が縄を掛けて彼女をくくりつけようとすると、顔色を変えて抵抗したものだった。
 少女のもがく身体を壁に押し付けて、無理やり縄を結びつける時、興奮しきった僕の手はかすかに震えていた。その硬いこわばりを彼女の尻にきつく押し付けると、まだ、一度も男に許した事のないという硬い蕾のような彼女は、かたかたと歯を鳴らしながらもじっと、膝をきつく閉じ合わせてこらえていた。






 スカートを捲くると、真っ白な綿ローンのかすかに透けた布に覆われた身体が現れる。恥ずかしさと恐怖のない交ぜになった感情に、身もだえしてみせる彼女は、まだ、一度も知らない暗い淵を辿っていくような悪い遊びへの期待と、それを上回る屈辱にはらはらと涙を零して見せたものだった。
 そんな物に、ほだされるほどの純な気持ちは、大人ぶっている子供の男にとっては、邪魔なだけだったのは言うまでもないだろう。むき出しになった下半身の、少女の尻をぴしゃりと叩くと、僕は1メーターほども下がって、腕を組んで彼女がくねらせる尻を見つめた。






「さあ、早くやって見せろよ。」
 悪ぶって、どすを聞かせた声に、彼女の肩がびくりと揺れた。いつ、誰が通るかわからない場所で、立ったままの排尿を強いられている少女は、縄でくくられた拳を握り締め、何とか決心をつけようと、身を揺すっていた。さっき、たんと水を飲ませてきたとは行っても、まだ、差し迫ってるわけでもない尿意に応えて、排尿するのは決して簡単な事じゃない。
「早くしないと人が来るぞ。」
「あ・・・。」
 うろたえ、思い乱れた様子で、ざらざらとした壁に頬を擦り付けながら、彼女は足を何度も踏み代えた。好きな男に羞恥をさらす事への躊躇いと、誰に見られるかもわからない恐怖が彼女を追い詰める。
 熱い吐息を拭き零しながら、彼女は、最初の会談を飛び降りた。


 そんな彼女に再会したのは、それから10年も経っていただろうか。固い蕾だった少女は、他の男の手によって、美しく咲きその絢爛の様を周囲に誇っていた。
 一言、二言。脅しただけだった。
 真っ青になり、震えながら、哀願しながらも、きらきらと被虐に濡れる彼女の瞳は、彼女がこの十年で変わりえなかった事を、はっきりと僕に教えた。






 蜘蛛が獲物を捕らえるように彼女を捕まえる?いや、そうではない。美しく蜜を滴らせ、蜂を誘う、咲き誇る女。惹きつけられ、囚われるのは僕の方だった。縄を手繰り寄せ絹紐を引き抜く。手繰り寄せる身体は、かってとは違いたよたよと熟れきっていた。
 青いレモンのようだった、体臭は、すっかり先ほころんだ多弁の花のように、僕の心を掴んで引きずり回すのに充分だった。






 逆らい、惑い、うなだれては、訴える。泣いては、俯き、そして抵抗する。愁嘆場を繰り広げながらも、徐々に、徐々に、男を引き寄せる美しい花。そらしたうなじに唇をなすりつけ、息も出来ぬほどに抱きしめてみる。縄をまといつけた身体がくなくなと腕の中で泳いだ。
 痛みに喘ぐ、その唇がぽっかりと闇に咲きほころぶ。あまりの艶々しいその美しさに、僕は、10年の失った月日を惜しまずにはいられない。






「やめて。許して。」
 婀娜な流し目のうちに、女が誘う。
「いやいや。お願い。誰にも・・言わないで。」
 その言葉は、私の耳には「晒して」と、聞こえる。あの秋の日にしとどに雫を垂らしながら、濡れた下着をこれ見よがしに突き出しながら。許して許してと泣いた少女。今や、恐ろしく美しく妖しい流し目で僕を誘ってくる・・・・。






 ・・・忘れられなかったんだろう?あの衝撃が、あの羞恥が、あの縛めの味が・・・・。もちろん、もう一度、味あわせてあげる。欲しいものは、何でもあげよう。明るい光の、日差しの中で、黒い下着に身を飾る。もう、君はあの頃の少女じゃない・・・。
「いやいや・・・お願い。」





 言葉に出さずとも、態度で示さずとも・・・君が求めているものは、分かっている。縄をしごいて胸を高鳴らせながら、繋いだ身体を撫で回し。身体を隠す布を引き裂いて・・・・。






 そうして、僕は一気に10年の時を越える。青年期の終わりに、僕を夢中にさせた美しい少女の、幻を追い、夢にたゆたう。君の満足をまかなって、思いっきり悲鳴をほとばしらせるためなら、僕のすべてを傾けよう。運命も、愛も・・・・。






君の鎖に繋ごう・・・・。

Category: 物語
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    2007

10.16

嘆き





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三日月の夜に森へ行くと
待っている女がいる
肉厚のナイフを研いで ぎらぎらと光らせながら
あなたの指を切り落とそうと

ぶつぶつぶつ・・・・って
落とされていく間 悲鳴をあげてはだめよ
じっとじっと我慢して
こらえていてね

覗き込む彼女の目が嬉しそうに笑う
それが見たかったんでしょ
彼女が好きなんでしょ

ぽろぽろと零れ落ちた指は
まるで白いイモムシのよう
鉄板の上で念入りに炒めて
猫にあげたいくらい

どうして 泣くの?
失ったものが そんなに大事だった?
お手紙を書くために
恋文を書くために




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